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田尻司法書士事務所の業務日誌」

「らいとすたっふブログ」とは一味違う司法書士の毎日をお伝えします。

遺言書に係わる紛争を防止するために④

カテゴリ: 遺言 — 田尻司法書士事務所 2012/08/23

遺言書があっても、相続時に問題が生じる具体例の続きです。

③遺留分を侵害する遺言をした
まず、遺留分に反する遺言は可能でしょうか?

これは、可能です。
例えば、相続人に妻、子供がいる場合に妻に遺産全部を相続させる内容の遺言は、子供の遺留分を侵害しますが遺言全体が無効になるわけではありません。この場合、子供は、被相続人の妻に侵害された遺留分を減殺請求することができます。

次に、判例では、遺留分減殺請求権の行使により、贈与や遺贈は遺留分を侵害する限度で失効し、受贈者や受遺者が取得した権利はその限度で当然に遺留分減殺請求をした遺留分権利者に帰属することになるとされています。

妻だけに相続させるつもりだった遺産が、遺留分減殺請求された場合には子供との共有となってしまうこともあります。遺産の土地を、遺言者の妻は住み続けるつもりだったが、子供は売ってお金にしたいと考えていた場合などに問題が発生します。

このような場合、民法第1041条は受遺者や受贈者は減殺を受けるべき限度の価額を遺留分権利者に弁償することで、返還義務を免れる仕組みを設けています。
例の場合、遺言者の妻が、子供に遺留分減殺請求相当分を支払うことで、土地は妻のものとすることができます。

遺言書に係わる紛争を防止するために③

カテゴリ: 遺言 — 田尻司法書士事務所 2012/08/22

遺言書があっても、相続時に問題が生じる具体例の続きです。
②遺言執行者が指定されていない
 遺言執行者は、遺言の中で指定しておくことができます。また候補者がいないときは、利害関係人から家庭裁判所に請求して、遺言執行者を選任することができます。
遺言執行者は法律上、相続人の代理人とみなされます。遺言執行者ががなくても一部の手続を除き、相続人が遺言の内容を実現することが可能ですが、手続を円滑に進めるためには、遺言執行者を指定しておく方がよいでしょう。
民法第1013条は遺言執行者がある場合には、相続人は相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることはできないとしており、判例でも遺言執行者がある場合に相続人がした財産の処分行為を無効としたものがあります。

そもそも遺言書は相続人間の争いを避けるため、被相続人が作成することが多いはずです。遺言書に反した遺産の処分などを相続人にさせないためには遺言執行者を定めておくのが良いでしょう。

遺言書に係わる紛争を防止するために②

カテゴリ: 遺言 — 田尻司法書士事務所 2012/08/21

前回のブログで遺言の内容面で相続人間で問題が生じることがあるとお伝えしました。
では、具体的にどのようなケースが遺言書があっても、相続時に問題が生じるのでしょうか?
①遺言者よりも先に受遺者が死亡した。
  遺言を書いた人(遺言者)よりも先に、遺産を受け取る人(受遺者)が亡くなった場合、
 遺言はその限度において効力を生じません。
 例)甲さんが死亡したとき、Aさんに土地(京都市西京区山田四ノ坪町1-6)を、Bさん
   に有価証券を相続させる遺言をした。
   Aさんが交通事故で死亡したあと、甲さんが死亡した。
   → この場合、原則的にはAさんに土地を相続させる遺言は効力を生じなくなり、土
     地は甲さんの相続人が相続することになります。
 甲さんは、仮にAさんが甲さんより先に死亡していた場合についての遺言内容を記すことで、上記のような事態の回避を考えておくことがいいと思われます。

次回も具体例についてです。

遺言書に係わる紛争を防止するために①

カテゴリ: 遺言 — 田尻司法書士事務所 2012/08/20

先日来、某新聞に遺言に関するコラムが連載されていますね。
やはり、コラムの内容にいくつか気になるところがありますので、ブログの中でご紹介させていただきます。
遺言について勉強された方、田尻事務所の遺言・相続のホームページについて読まれた方はご存じでしょうが、遺言には大別して公正証書遺言と自筆証書遺言があります。
田尻司法書士事務所では、公正証書遺言をお勧めしていますが、それは自筆証書遺言は内容にいたる入口の段階で形式面で不備が多く、遺言を書かれた被相続人(亡くなられた方)の意思を反映した相続手続ができないことが思った以上に多くみられるためです。
これに対し、公正証書遺言は形式面での不備はまずありません。
ただし、遺言の内容面で相続人間に問題が生じることはあります。これは自筆証書遺言・公正証書遺言に共通します。新聞のコラムでも書かれていたこの問題について、次回のブログで紹介します。

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